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根性スミレ

 いつも原付バイクで通る国道の端に、スミレを今年も見付けました。

 毎年あるんです。縁石とアスファルトとの間に点々と一株ずつ咲いています。今年はつれづれがあるので、初めて写真に収めて見ました。

 写真を撮るのも怖いくらい、車が大きな音をたてて通り過ぎて行く中、その度に風に首を揺らしながら、健気に咲いていました。なかなか立派な大きいスミレで植木鉢に移したい位の咲きっぷりでした。

 良くアスファルトの隙間から雑草が出ていて、逞しいと話題になったりしますが、物がスミレですと、本当にその思いが強まります。こんなに可憐なのに強い植物ですね。

 私はスミレは宝塚のイメージが強いのですが、こんな隙間にもしっかり根を張って美しい花を咲かせるなんて、本当に強いですね。

 毎年同じような所に咲くのは、確か種で育つと思いましたが、どういうことなのか、不思議です。春に落ちた種が一年持つのでしょうか?謎です。

 雑草というのはどの辺までを言うのか分りませんが、植物はいろいろ教えてくれますね。只静かに生きているのに、悠久の時を感じさせ、強さしぶとさ、たくましさと共にある美しさを感じさせます。 

 植物を題材にしているのですから、私もちゃんとそれを表現してゆけるようにならなくてはいけないなあ、と思いました。人に育てられる物、野に育つのも、色々ですが、その種はいつまで遡れば良いのか分らないぐらいの昔から、人間達を見ていたのでしょうか?人間なんて環境の一つでしかないかもしれませんね。

一寸怖かったですが、是非お見せしたくて撮って見ました。