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竹内栖鳳

 今日は竹内栖鳳(たけうち せいほう)です。

 写実的な画家で、とても好きな画家です。 

 「西の栖鳳、東の大観(たいかん)」と言われるほど有名な方なので、ご存じの方も多いと思います。写真が悪くて見にくいですが、この構図といい、鴨のお尻のふわふわ感といい、全体の色味といい、本当に素晴らしいですね。鴨の暖かさが伝わってくるようです。今にもお尻をぴぴぴぴっと左右に振りそうな感じがします。

 描いているところを拝見したい物です。下の、魚の絵は、(本当に写真の画像が悪くて申し訳ないのですが)ぞっとするほど、「さかな」です。鱗の感じ、如何にも触ったらぬめってヒンヤリして、柔らかいあの感じ・・・。頭の方は固くて徐々に柔らかくなる魚の質感というより、触感がリアルに伝わってきます。とったばかりなのでしょうね。

昔の人は一瞬、少なくともこの生きの良さが保たれる時間で、目にバッチリ印象づけて対象を記憶したのでしょうか?勿論栖鳳ならではのことではありますが・・・。

 私は写真から下絵を起こすので、ほんの短時間で実に優れた写実で絵を残す方を見ると、本当に感心しきりです。

 デッサンは出来ても、ここまでリアルにどうやったら描けるのか。普段から物をよく見ていると言う事でしょうか?目に映る物が、他の人より強烈なインパクトを持って脳裏に残る、それが画家なのでしょうか?

 とにかく素晴らしいです。この方と同じような世界のほんのほんの片隅にるだけで、幸せです。明日は「東の大観」の横山大観(よこやま たいかん)です。