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横山大観

 今日は横山大観(よこやま たいかん)です。昨日も書きました様に、「西の栖鳳、東の大観」の大観です。 

←これは歳をとってからの物です。自分で天才と言っていたと聞きますが、本当にそうだなあ、と思います。この空間の取り方が凄いなあと思います。

草を書くことで月との空間が生まれる気がします。

 私が大観の実物を見たのは、東京の「いわさきちひろ美術館」の所蔵品としてです。それは山並みが描かれていて、小さく小さく鳥が飛んでいました。

その時も、その鳥があるとないとでは大違い、と思いました。その鳥がいることで、画面が広がり、山の高さも空の広さも初めて出ているのが分るからです。

 何を持ってすれば、何かが引き立つのかしっかり把握されていて計算されていて、確かに天才だなあ、とそういう所でも思いました。自然に分ったのでしょうか?凄いです。

 

←此方は、竹をぼんやり描いているのに、竹藪を感じます。さわさわとした、風に葉が揺れて出す音まで聞こえてくるようです。此方も歳をとってからの物です。フクロウは子供なのでしょうか、竹の節と比べると、竹がとても大きいのかもしれません。とすると凄い竹藪と言う事になります。そこの上の方にフクロウが止まっていて、上空は風が強く・・・と想像が膨らみます。こんな絵が部屋にあったら、さぞ広がりのある空間になることでしょうね。圧倒されるとは思いますが・・・絵のための部屋になってしまいそうです。

同時代だったと言う事もあり、比べられた二人ですが、どちらも素晴らしいと思います。

 

 明日は、話が出ましたので、いわさきちひろ美術館の所蔵絵本のお話です。