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新作下絵

 新作の下絵が描き上がりました。今回は彼岸花です。白い彼岸花にする予定です。バックを夕焼けにかけて赤くして赤い彼岸花を連想して頂こうと思っています。雨蛙も入れました。もう一手間入れるつもりですが、それは未だ考え中です。サイズは葉書2枚分のサムホールサイズです。

 かなり手こずってしまいました。彼岸花を描くのは初めてだったのですが、描いてみると、かなり勢いのある花で、気持ち悪いぐらいでした。花びらの反り返りが、何かから絞り出されたようで凄いエネルギーでした。花の構造を理解するより、とにかく見たままを唯々写す、といった状況で、圧倒されました。元々少し毒々しいイメージのある花でしたが、色だけでなく形ももの凄く強烈な花です。

 彼岸花が田んぼの畦に群れ咲いていると、その昔、野武士が馬か何かで逃げてきて切られて飛び散った血飛沫を思ってしまっていたのですが、あながちそのイメージは間違ってなかった、と思ってしまいました。毒のある花として知られていますが、それらのイメージを払拭した楚々とした清楚な花として作れたら良いなあ、と思っています。

 いつも作り上げると、「今回も佳作が良いとこ」と思っているのですが、どうしたら上手くなれるだろう、と思います。一足飛びには行くわけはなく、1年後等にみてあの頃よりは良いかな、と思えたらよし、という事だとは思うのですが、気がせきます。構図、描写、切り絵の技術、色々な面から少しでも良くなるように常に考えて行ってゆこうと思います。少しでも良い作品がお届けできるように頑張ります。