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幸田 文

 今日は幸田 文(こうだ あや)です。この方のお父様は『五重塔」を書かれた幸田露伴です。

 とても文章がまっすぐで素直ではっきりしています。すぱっと言いたいことを言われるので気持ちが良いです.そして小鳥やちょっと見過ごしてしまいそうな事柄や風景にも目を向け,こういう方を純粋というのだろうなあと思わず思います。

 文章がすきっとしているので頭の良さを感じ、又晩年には人におんぶされてでも現場を見に行って,取材をし,根性を持って書かれているのが分り,感心するばかりです。

 お父様が厳しく,でも賢く文さんをお導きになり、てきぱきと愚痴りながらも家事を習得して行くのも普通にはなく、読み飽きません。 

 この本も性格の強い子が主人公で,すきっと読めます。偶然手にしたのですが、こんな作家さんもいるんだと感心しました。

 文さんの娘さんは青木玉でこちらの文章はおっとりして和みます。お孫さんも文筆業でらして脈々と血が繋がっている感じがします.どの人もその方なりの個性があって読んでいくとそこも楽しいです。

 露伴は難しそうでなかなか読めないので,チャレンジして行こうと思っています。