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余白の魅力

 余白。なんと難しいいものなのでしょう。ついついぎゅぎゅうにかいていしまいます。

 この←の本はネットで見付けた水彩画の画集です。写真の移りが悪くていつも申し訳御座いませんが、とびきり綺麗です。

 その中に2番目の絵が載っていました.これでは何のことか分りませんが、白い湖に白い空、その中に白鷺が一羽たたずんでいる様子です。もうびっくりしました。真っ白なのにちゃんと白鷺の存在感があって、一面の白のバックをどのように平坦でなく塗って描いて行ったのだろう・・・眼が話せませんでした。

 上村松園の孫の淳之介さんもバックの難しさについては書いてらっしゃいますが、余白の美というものが必ずあるはずですのに、とてもとてもそこまで到達しません。何しろ切るので精一杯です。構図を考えてもつい、空いているところにバックの絵を入れてしまいます。絵画と切絵は違うかも知れませんが、ほとほと感心致しました。

 どうやって、どの時点で完成としたのか、出来たのか。これを描いたとき画家は何を思っていたのか?もう只一言「すごい」 としか言い様がありません。

 そして水彩画にも色々あるのだなあと知りました。いわさきちひろばかり見ていては駄目だな、と反省しました。