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カラストンボ

 虫の嫌いな方、ゴメンナサイ。

 最近ヒラヒラとこのカラストンボが庭陰にひらめくように来てくれるようになりました。この蜻蛉で切絵を作ったこともありますが,拙すぎてお恥ずかしい限りです。

 じっと静かに止まって,ゆっくーり薄い羽を開いて,開ききるとすっと元に戻します。いつまでみていても飽きないです。こんな細い身体で良く生きていられるものだと感心します。時々身体がメタルブルーの物をみますが、大抵は黒です。川辺に多くいるので,家の横の小川に行けばもっとみられるかも知れません。

 小学校の時、国語の教科書に詩で、「何も動かない熱い空気が立ちこめる中タ、少年の頬の産毛だけが動いていた」といった内容の正に真の真昼と少年の葛藤らしき物を感じさせる素敵な作品を読みました。この蜻蛉をみるとまさにそんな昼下がりに現れるので,何時も思い出します。この詩が誰の何の詩だったかも思い出せなくて,歯がゆいです。それにしても綺麗な蜻蛉ですね。夏が来るなと思わせられます。