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黒トンボ

 今日黒い蜻蛉を見ました。カラストンボとよく呼ばれています。この蜻蛉は水辺に群れて無音で羽をゆっくり開いて、早くパタンっと閉じる、綺麗なか細いトンボです。(虫の嫌いな方、申訳御座いません)

 良く幼い頃、横にある小川に遊びにいって、このカラストンボを暑い日差しの中ズッと静かに見つめていたものです。大きさは5㎝位で尾が黒いのや青いのがいます。今日光の中で見たら、尾もぴかぴかで、羽の繊維の細かい模様迄、ぴかぴかに光って見えました。とてもとても静かで美しい物を見たと思ってカメラを持ってきて「モデルになってね」というと分ったかの様に、私の指にとまってその後暫く撮影につきあってくれました。

 トンボは前にしか進まない勝ち虫とも言われますが、今日の蜻蛉は勝ち負けのない世界にひっそりと存在していました。もうすぐ夏が来るんだな。と思いました。