星野道夫

　今日はカメラマンの星野道夫です。写真も素晴らしいのですが､文章も優れていて、何冊か本を出されています。

　ヒグマにとても心を惹かれ､単身アラスカに渡り､アラスカを拠点に活動された方ですが、日本人の女性と結婚されて一児をもうけられて間もなく､そのヒグマに襲われて亡くなられました、４０代前半だったと記憶しています。

　その文章から性質の純粋さがとても伝わってきて、アラスカという土地でそれは更に磨かれたのではないかと思います。純粋というのが、何をさすのかはっきり分りませんが､そうとしか言いようのない印象を受けます。この方の文章を読むと､心が洗われる気がします。

　１０代の頃、電車の中で揺られながら、「いまこうしている時にもアラスカでヒグマが生きている事が不思議な感じがしてならなかった」と言われています。ホームで書きました様に､私も植物になら同じ事を思いますので､皆さんも理解出来る感覚かと思いますが､その思いでアラスカに渡ってしまうのは凄いと思います。エスキモーと一緒に暮らしたりして､その後写真の勉強をなさって､カメラマンになられます｡

　文章からアラスカの澄んで冷たい清らかな空気がとても伝わって来ます。悠久の時の流れを､自然をありのままに感じながら､肌で感じて生きていらっしゃいます。早くに亡くなられたのが惜しまれてなりません。

　私も心や目を澄まし、静かな心で､自分の感じることを大切にしながら、生きていたいと思います。

　こういう純粋な方が世の中に散りばめられていて､世界を支え変えて行く気がします。その影響力は大きく､人を動かして行くと思います｡本人はきっと、大変かもしれませんが､自分の住む場所を選び自分を大切にして生き､何かを発信されると､私たちはとても生きる力を貰える気がします。

　何かの機会にでも､是非読んで見られると､心に透明感が戻ってくる様な気が致しますので､お勧めの方です。