· 

志村ふくみさんの本から

 志村ふくみさんと言う、染織家の人間国宝のかたの本で印象深い所がありました。少し長いですが抜粋します。タゴールの詩で「果物の役目は尊く、花の役目は甘やかであルが、私自身はその陰にして、慎ましやかに献身する木の葉の用でありますように」そして、タゴールは未知の挑戦に充ちた無数の葉のような詩を書きインドの民衆に生死を超える愛を、苦しみを宝とする自由の火を燃え上がらせた。とありました。素晴らしいと思います。

 以前比較にもなりませんが、個展を開いたとき、ある画家さんで、メンタル面で画業を辞めていた方が私の拙い作品を見て、「私もこんな事してられない」と仰って下さいました。とてもとても嬉しかったです。

 私の絵を褒めて下さるのは勿論嬉しくありがたいのですが、その人の心にやる気の火をともせた、と言うのが、大げさですが、とても嬉しかったのを覚えています。

 私もタゴールまでとても及びませんが、そういう作品を作れるように日々頑張って行きたいと思いました。なかなか技術自体が未熟で四苦八苦しておりますが・・・。

志は高く、上を見て作って行きたい物です。